東京研究会 研究会(2024ー7ー13)終了しました。 次回の開催は追って連絡いたします。 

2024年度第1回研究会の開催について

お知らせ

日本映像民俗学の会
2024-7-13  13:30~ 四谷スポーツスクエア会議室R

日本映像民俗学の会では、2000年代当初から、映像民族誌映画を観て「映像表現の多様性」を議論するワークショップを行ってきました。2023年度は『シリーズ:映像と女性』と題して、関連作品を上映、討究してきました。そこでは映像作品に組み込まれた民族事象(映像シークエンス)を文化人類学、民俗学などの人文諸科学の理論や視点を加味して再考を深めることを狙いとしてきました。今年度は前年までの成果を深化させるべく、活動を展開することにしました。今回は、民族誌的な視点からテレビ・ドキュメンタリー制作にかかわってきた市岡康子氏をお招きし「女性の描いた女性像」について意見交換の場としたいと思います。

研究会テーマ 女性が描いた女性像

≪上映作品≫
『女の島 トロブリアンド』(50分)
プロデューサー:牛山純一 ディレクター:市岡康子 製作:映像記録 1976年/日本

民族学者マリノフスキーの著作『西太平洋の遠洋航海者』1922で有名な、パプアニューギニアのトロブリアンド諸島は母系の島として名高い。本作は母系の贈与関係のシステムと女性の日常の暮らしを描く。
島の主要作物はヤム芋だが、耕作した男の所有にはならない。母系のラインを通じて姉妹、姪などの配偶者に贈り、自分は妻の兄弟や叔父からヤムを受け取るという贈与関係で結ばれている。贈る相手が首長であれば、村を挙げて芋運び(ゴゲビラ)を挙行する。一方受取り手の女性は、一生かけて芋を贈ってくれた男が死ぬと、一定期間喪に服し、その後喪明けの式リサラダブを開く義務がある。母系でつながった一組の男女の贈与関係の終結である

『女たちの現代中国―0歳から90歳までを追って』(43分)
プロデューサー 牛山純一/石川一彦  構成・演出・報告 市岡康子 製作 映像記録

1982年、文化大革命の混乱が終息し、鄧小平の指導の下「四つの現代化」がスローガンとなって改革開放路線が進み始めた頃、女性を主題に中国で制作した作品。上海の西130キロにある無錫市は革命前から織物など軽工業の盛んな街で、ここで市井のごく普通の女性の暮らしを世代別に、人類学でいう通過儀礼的にとらえた。生活は未だつつましいが、未来への希望に満ちた時代の空気をとらえている。

【日 時】 2024年7月13日(土)13:30~(13:00開場)
13:30~13:40 代表挨拶(北村皆雄)、企画立案者解説(亘 純吉) 
13:40~15:00 上映『女の島 トロブリアンド』(50分)解説:市岡康子(30分)
15:00~15:15 ≪休憩≫
15:15~16:30 上映『女たちの現代中国―0歳から90歳までを追って(43分)解説:市岡康子(30分)
16:30~16:40   ≪休憩≫
16:40~17:30 討論・質疑応答 ※18:00~  懇親会
資料代】 会員:無料、非会員:500円
【会 場】 四谷スポーツスクエア 会議室R(47席)
〒160-0004 東京都新宿区四谷1-6-4
アクセス:JR「四ツ谷」駅徒歩約2分

大会パンフレット ➡️PDF